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「地上デジタル放送」とはなんぞや?
ここからの内容は、M-Stationとは関係ありませんが、「地上デジタル放送とはなんぞや?」ということについてなるべく分かりやすく説明します。
よって、規格の名称など細かくみた場合には実際と違う場合があります。ここの趣旨はあくまでも「なるべく技術的な説明を省いて分かりやすく」ということですので、あらかじめご了承下さい。
そもそも、何でこんなページを作ろうと思い立ったか、から始めましょうか。
2004年10月1日から富山県でも地上デジタル放送が開始しました。試験電波が7月から出ていました。とりあえずエリア内だし、説明ページでも作ろうか、という感じです。
まず、アナログから
今の国内のテレビ(地上波)やビデオは、NTSC(エヌティーエスシー)っていう規格で、白黒テレビの時の規格と互換性を持たせて拡張したものです。
白黒テレビでも今の放送が受信できることは、当たり前だと思っている人もたくさんいるかもしれませんが、ちょっとすごい気がします。
今のテレビの映像がどのように電波に乗って送られてくるのか、簡単に紹介します。
まず、FAXと静止画をイメージして下さい。
FAXは、横方向に細かく分割して読みとられた紙の情報をつなげて電話線に信号(音で聞けば「ピーヒョロロロー」)として送っています。
※当然、ある部分はどこからどこまでで、その次のものがどこから始まる、とかいう制御のための信号や決まりがあるのですが、省きます。
テレビの場合でも、静止画を横方向に細かく500弱に均等に分割して送っています。
FAXでは紙に書かれた文字や図形が動くことはありませんが、テレビは動画です。この処理を規則正しく、しかも連続して行わなければなりません。
そこで、処理をできるだけ少なくするため、1枚の画像(約1/30秒分)を半分ずつに分けて処理しています。
まず、奇数番にあたるところだけをつなげて、奇数の番号のものがなくなったら、次に残った偶数番にあたるところをつなげます。
ここまでが一通り終われば、次の奇数番をつなげて…と、画像の処理を次々と繰り返していきます。
明るさや色などの映像信号(横方向に細かく分割されている)、受信機側で受け取るタイミングを示すための同期信号が乗っています。
音声は映像と全く同じ周波数だと混信するので、決められただけ若干ずらした周波数で送られます。
で、その信号をタイミングよく受け取ると、テレビで動画が受像(受信)できる、というわけです。
で、デジタルとは何ぞや?
地上デジタルテレビ放送っていうのは、そういった画像の信号が送られてくるのではなく、MPEG2(エムペグ・ツー)という形式の動画データが電波に乗って送られてきます。
データですから、0とか1がはっきりと区別できれば事足りることになります。
「符号化(エンコード)」されたデータが電波に乗っていて、それを受信側で「復号化(デコード)」する(しなければいけない)点がデジタルなわけです。
アナログでは非常に面倒な「圧縮」がある程度簡単にできてしまいます。人の区別しづらい部分を間引く・動きのない部分のデータはある場面のものをそのまま次に利用する・動きのある箇所だけを記録する、こんなことをしてデータ量を抑えています。
放送局から電波として送る前に、映像と音声をデータに変換します。それを受信機側で映像と音声として再生するわけです。
実は、ニュースや天気・特にスポーツでは得点や経過など番組連動の情報もデータ放送として同時に送信されていて、番組を見ながらデータ放送画面を操作することもできます。
地デジは1チャンネル分の周波数を13分割(12+1)にして使います。分割されたものを「セグメント」という単位で呼びます。ハイビジョンの場合、データ量もかなり大きいので12セグメント分を使ったデータになります。
残り1セグメント(13あるセグメントのうち、周波数で中央に当たる部分)はモバイル端末(携帯電話など)向けです。「ワンセグ」というサービス名で、地デジの放送をすでに開始している局では'06年4月1日からサービスが提供されています。
「ワンセグ」を見るには対応の端末が必要になりますが、B-CASカード(後述)は不要です。
(上には13分割と書きましたが、正確には1チャンネル分の周波数帯域の6MHzは14分割しているらしく、あらかじめ次のチャンネルに近い方の1セグメント分を隣接チャンネルとの混信・干渉を防ぐためのガードバンドとして空けているようです。)
あと、例えば4セグメントずつ3つの標準画質(今のテレビ程度の画質)の放送(スポーツ中継延長分と定時開始の映画など)もできます。これをマルチ編成とも言います。(局側の設備・費用・スポンサーなどの都合がつけば。)BSデジタル放送ではWOWOWが実施しています。
ただ、BSデジタルよりも使える帯域が狭いらしく、標準画質の場合、2つが限度で3つは画質的に厳しいという感想を持っている人もいるようです。
※ NHKデジタル教育テレビでは平日の夜間や土・日の昼間など一部時間帯で3番組のマルチ編成を実施していましたが、'06年4月からは予算の都合で2番組までになったようです。
現行のアナログ放送より格段に高画質とか5.1chサラウンド対応などのメリットもありますが、その辺りは各種PR媒体に任せることにして、最大のデメリットを挙げておきます。
受信するのにハード面でお金がかかる? それもあるにはあるのですが、デジタルであるので、どうしてもタイムラグ(遅延)が発生してしまう。これが最大のデメリットだと思われます。
どんなに機材が高速処理できるようになろうとも、放送局で「データ」という“人では判別できない形”に置き換えて、それを各家庭で“人の分かる形”である「映像や音声」に戻す作業をする以上、タイムラグは発生してしまいます。デジタルである以上、こればかりはどうしようもありません。
ところで、視聴するためには「B-CAS(ビーキャス)カード」というものが必要です。このカードは、BS・110度CS・地上の各デジタル放送で共通のもので、いずれの放送を見る場合でも必要です。新品のチューナーであれば、本体の説明書などと同封されているものと思います。見当たらない場合は、お近くの電器やさんに問い合わせてみて下さい。ケーブルテレビ経由の場合は、採用されているシステムによって変わってきますので、必要かどうかはご覧のケーブルテレビ会社までお問い合わせ下さい。
ちなみに、現行のアナログ放送は2011年7月24日をもって打ち切られる予定になっています。
テレビ放送のデジタル化は“将来の周波数の空きを確保する”という名目の下、国策として進められているのですが、受信機は各々で自費で入手しなければならず、お上はチューナーやアンテナ等の代金を一切補助してくれません。念のため。
家電メーカーが地上デジタル簡易型チューナー(アナログで言うところの「MUSE-NTSCコンバーター」的なもの)を安価で発売してくれることを切に願います。
…って書いていたら、あるメーカーから地上デジタルのみのチューナー(衛星系の受信機能を省いたもの)が発売されるようです。